コロナの影響で戸建てが売れているらしい
今日は久しぶりに出勤しまして、金融機関系の方と面談しました。
この方は融資の担当者なのですが、話を聞いてみるとどうもこの4月、5月の間でローンセンターがてんてこまいだったとのこと。
どうもコロナウィルスの影響で戸建住宅が売れまくっているらしいのです。
今コロナウィルスで戸建が売れている原因を聞くと、1年後の年収が減るであろう不安があるからなのだとか。融資審査は借入希望者の源泉徴収票に基づくと言う話でした。
今融資の申し込みをしてくるお客様は昨年度2019年度の源泉徴収票を持ってローンの審査に臨んできます。
ところが今年度に入ってからの実際の年収は、コロナウィルスの影響でテレワークや時短で残業が減り、年収総額が下がっていることが多いようです。
30,000,000から40,000,000位の一戸建てを買いたい、と言う年齢層はおおむね 20代後半から30代半ば。この人たちの年収に占める残業代の額は実額で1,000,000円程度だそうです。
もし万が一、年間の残業代1,000,000円がまるまるなくなってしまったとしたら、生活は相当厳しくなりますがそれ以上に融資の評価額が変わってしまうと言うことなのです。
その金額たるや、年収1,000,000円に対して融資の額は7,000,000円。
仮に今年度30,000,000円の融資を受けられたとしても、来年は23,000,000円の融資しか出ないという事態に陥ることになります。
年収に対する融資の上限額は年収の7倍だと言う事です。私が20代の頃は5倍というのが通説でしたが昨今では枠が膨らんでいるようです。
この背景をもとに、販売センターの営業マンがセールスをかけてくる、と言うことがコロナウイルスで戸建住宅が売れる社会現象に繋がっているらしいのです!
「ご主人様、今なら30,000,000円までの物件に手が届きますが、このコロナ禍で残業が減り、年収が下がってしまうと23,000,000円までしか買うことができませんね〜」
みたいなことを現地の販売員がお客様に囁いているようです。
この収入減少はまだ実現していないことではありますが、今のままでいったらまるっきり嘘では無いかもしれませんね。
となれば、脅しに近いようなセールストークでも気づきがあれば購入に向けると言うのも1つの選択肢かもしれません。
また選択肢を補強するセールスマンの決めゼリフは、5%程度の値引きだそうです。。
間取に対するニーズも変わってくる
この話を聞いていて私が思ったのは、これから人々のライフスタイルが変わっていく中で、間取に柔軟性が必要になってくるのではないか、という事です。
そうなると住宅を購入することにこだわる気持ちを切り替える必要は無いのだろうか、という疑問にまで行き着きます。
どうやら賃貸市場でも間取ニーズに変化が起きているらしく、これまで古い40平米前後のお部屋は2 DKから1LDKへと広々とおしゃれにリノベーションすることが一般的でしたが、一部では広さを求める人よりも間数主義の傾向が強まっているようです。
今後リモートワークが一般化し、zoomやline の打合せが常態化する事を予想すると、狭くてもいいから仕事部屋、間数が欲しい、と言うニーズが少しずつ増えてきているようです。
マンションはどうして売れないのか?
そんなローン駆け込み需要がある中で、なぜ戸建ばかりが売れてマンションは売れていないのでしょうか?
それはおそらくいろいろな要素が絡み合っているように感じます。
1、駅近のマンション物件が高くなりすぎたこと。
2、マンションには共用部分があり他人と密になる機会が多いこと。
3、同じ金額なら戸建の方が一回り大きい物件が買えること。
そのローン担当者から詳しい話は聞けませんでしたが、昨今の状況を重ね合わせて考えると、大方こんな理由に集約されるのではないでしょうか。
まとめ
今後ますます都心や駅近に住む必要がなくなってくると、郊外の静かで広々した一戸建、という選択肢は強力になってきそうですね。
賃貸市場でさえ選択肢が変わってきている世の中で、果たして一気に購入に踏み切っていいタイミングなんかどうか?
いくら値引きがあるとはいえ、購入についてはこの秋口ぐらいまでは同行見守りたい、と思うのは果たして私だけでしょうか?