戸建を共同担保にして融資を受ける場合

一発目の戸建を、将来の共同担保に。

不動産投資の第一発目を戸建を現金で買う人も多いと思います。中には私のように、この戸建を将来金融機関に共同担保として提供して融資を受けたい、という方も多いのではないでしょうか。

中古戸建はなかなか新規では融資が使えません。

また、日本政策金融公庫は現在新型コロナウィルス関連で忙しく、新規の戸建経営に対する融資は審査が後回しとなっているようです。

ということで、現在を現金による戸建投資で生き延びて、将来の共同担保にするために、どんな戸建物件を選んでおけばよいかを書いておこうと思います。

この注意書きは、不動産のプロや、金融機関の評価担当者から直接聞いた事項をまとめたものですから、あなたがこれから新しく戸建物件を買う時の役に立つのではないでしょうか。

金融機関の戸建物件の評価

戸建物件を共同担保にして将来アパートをローンで購入したい、という場合に気をつけておかなければならないのは、金融機関が戸建物件のどんなところを見て評価をつけているのか、ということです。

これから述べるのは、その物件に違法性がないことが前提となります。容積率オーバー、建蔽率オーバー物件など、違法性のあるものは銀行は一切評価してくれません。

また、私たちが検討するような築年数が法定耐用年数(木造22年)を経過したような古い戸建物件ですと、建物の評価はしてもらえません。

つまり、金融機関は、戸建物件を評価するときに、合法的に建築されているという前提の建物が上についている「土地のみ」を評価する、ということになります。

1.市街化区域内の物件であること

市街化区域内に存する物件しか評価してくれません。もしあなたが、購入する戸建物件を将来の共同担保にしたい、とお考えである場合、市街化調整区域の物件には手出しをしないことが肝要です。

2.路線価価格で評価

銀行はその物件の売買金額にかかわらず、前面路線価でその物件を評価します。その物件に前面路線価がついていない場合は、近傍の同等条件の路線価を参考に評価します。

3.前面道路を確認

建築基準法上の道路に接していることが大前提です。接道していないと将来建物を建てられず、評価してもらえません。

よくあるのが43条但し書き通路というものに接道した物件です。これは通路であり、基準法上の道路ではないため、銀行は評価してくれませんから注意が必要です。(43条但し書き道路でスト再建築を申請するときに建築審査会に諮るのですが、最悪、再建築できない場合があるんです。)

もしあなたがその戸建物件を将来の共同担保にしたいと考えるなら、一棟目から前面が43条但し書き通路の物件や未接道の物件には手を出さないことです。

前面道路の種類は公道が一番評価がいいです。私道はそれに準ずる評価のようです。

私道である場合は位置指定が取れていることを確認します。同時にその物件には「私道の負担」があるかどうかも確認します。

私が買った物件は、私道でしたが位置指定は取れているものの、私道の負担がありませんでした。この場合問題になるのは、前面に自分の私道がない場合、隣近所に悪意の人が出てきた場合、将来通行もインフラ整備のための道路掘削もできなくなってしまいます。

「お前には通行させないよ。」

「浄化槽から下水道に変えたい?だめだよ、掘らせてあげないよ。」

と、悪意のある人に言われたらおしまいです。

こんな物件も金融機関は評価してくれません。

そこで今回、私が物件を購入する前提として、仲介会社のほうへ、私道の通行承諾と掘削承諾を、私道を負担している全員から覚書として取り付けることを条件としました。

優秀な営業マンでしたので5件の負担者全員から覚書を取り付け、残金決済時までにそろえてくれました。これで私道の評価としては完璧!と金融機関の人からも言われました。

4.所有権であること

よく都内の安い物件ですと、借地権物件があります。これは金融機関が評価してくれないんですよね。

神奈川県の借地が多いエリアの地方銀行では借地権もOKしてくれるのが常識だ、という話も聞いたことはあるのですが、通常の金融機関では借地権の評価はしてくれません。

将来共同担保にとお考えであれば、無難に所有権物件を選んでおくのが良いでしょう。

5.地目は宅地であること

地目が「宅地」ではなく、よくあるのは「山林」という場合ですね。

物件の現況をどう見ても山林ではないのに、地目が宅地になっていないと評価が70%以上減歩するようです。

私の物件の地目は「山林」でしたので、購入するときに司法書士の先生に頼んで、山林から宅地への地目変更を行いました。

費用はせいぜい3万円くらいのものでしたから、もし地目が山林の場合は少しお金を負担して所有権移転登記申請の時に地目変更申請もお願いすれば大丈夫です。

6.境界確認が全方位取れていること

境界確認とは、その土地が隣接する関係者から、ここからここまでがお互いの財産の区分する境界線だ、と境界確認の覚書が取れていることです。

すべての境界確認が取れている状態の測量図を「確定測量図」といいますが、私はこの物件を引き取る前提として、「売主の責任で引き渡しまでの間に確定測量を完了させること」を条件としました。

しかし、この時一つだけ問題がありました。隣地の一部の敷地が兄弟3人の共有物だったのです。この共有物の境界確認について、仲介業者からは「近所に住んでいる長男が全部を取り仕切っているので、この長男を代表者とした一人の調印でよいか?」と問われました。

私はここで首を縦に振らずに「共有者それぞれ全員から覚書の判をもらうか、それが難しければ代表者に対してほかの二人から委任状をもらってください。」とお願いしました。

結局、この共有者のハンコをもらうのにずいぶんと時間がかかったのですが、最終的には委任状にほかの二人がハンコをつくことで解決が見れました。

これで金融機関の評価としても完ぺきになるわけです。

まとめ

以上、もしあなたが一棟目の戸建を将来アパート物件を買うための共同担保用に考えているとするなら、この6点は留意しておいたほうがよろしいかと思います。

1800円程度の本を読んでさんざん勉強しても、これらのことは一切書いてありませんでした。

私は1800円くらいのいわゆる不動産投資に関する本を100冊程度読みましたが、それ以上に不動産の基本を宅建試験レベルで学びました。不動産はいろいろ難しいですが、とりあえず戸建物件を選ぶときに金融機関を気にするなら、この6点くらいを抑えられれば良いでしょう。

何も知らないで戸建物件を買ってしまうと、一見良い物件であっても落とし穴があります。

当初は現金、将来はローンで投資を拡大したい、、という場合は、金融機関が戸建をどう評価しているのか、という目線は欠かせないだろうと思います。

参考にしてみてください。